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午前7時、プルーインパルスがガルディアの西海岸からガルディア宮殿の空に突き抜けると、市街から千年祭会場を横切る。大きな騒音に驚きベットから転げ落ちるクロノ

クロノは寝不足だった。連日ルッカの発明品のテストに付き合い、昨日はゴンザレスのバランス調整とルッカのプレゼンスピーチに付き合ったり徹夜続きだった

幼なじみが世紀の大発明をした。その件で興奮して眠れなないだろうと思っていたクロノだったが身体正直であった。

ルッカの発明品は建国千年の祭りに合わせてのサプライズでもある。そしてルッカ発明はテレビやマスコミの取材が殺到するはずで、ルッカが調子にのるのは仕方ないとしても友人として自身もインタビューを受けるだろうからと、鏡で身だしなみをチェックするクロノ

その傍らでジナも身だしなみをチェックしていた。彼女もルッカを会場で応援する為にオメカシの準備をしていた。
二人は車に乗り込んで会場へ向かう予定だったが、テレビから渋滞のニュースを聞き徒歩での移動に変更。
会場までは徒歩で10分程度あり、クロノはジナを置いて先に出るという。

西暦2025年、ガルディア建国1000年、長い歴史を持つ国であるものの先進国の中ではあまり目立たない国である。人口200万で目立つ観光スポットもなければ特産品も少ない。だが資源は豊富にあり自立した国である。昨今の不安な世界情勢、環境問題諸々、今だからこそ何かできないかと思案したガルディアは建国千年を口実にの祭典を開いた。

祭典のテーマは『夢』
主に技術振興を目的とし、世界の基礎的研究を一同に集めて夢を披露する。堅苦しい祭典にならないよう娯楽や飲食に関するブースも数多く出店される。

世界各国(160)から営利非営利問わず凡そ1000のブースが、収用人数50万規模のドームに展開されていた。入場には金属探知機による手荷物検査が義務となる。

 

 

当日、人々が最も注目しているのはテレポート装置を開発したとの噂が広まっていたルッカアシュティアのブースだった。ルッカは大学生でありながらAIに関する技術特許を複数所有する個人発明家でありながらも機械工学にも詳しく、商業用カラオケロボや軍事兵器に転用できそうなロボを開発したりと、政府や企業が一目置いている。ルッカのファンが数万人規模でいて、当日の会場はルッカのファンでごったがえしている。

ルッカは有名人でありボディガートが必要とされた。千年祭委員会はルッカのブース周辺に警備員を30人配備し、観客がブースに雪崩れ込まない様に非常線をはっていた。

ルッカはテレポート装置のテスト段階から、マスコミのインタビューを受けていて装置の完成度が報道されていた。当日はルッカ特集の番組も放送され、リアルタイムに公開実験映像が流される。ガルディア人の殆どはチャンネルをルッカに合わせていた。

 

ブルーインパルスがガルディア文字を浮かび上がらせる。風船が上がり、セレモニーや開会式が披露される。セレモニーが終わるとガルディア陛下の挨拶が始まる。

その日、マールは王族として父の公務に同席していたが祝辞の最中に席を抜けだし、護衛の監視目をふりきった。マールは王族の立場から逃げようとしていた。

王家のしがらみに不満があったマール。
常に護衛をつけられ監視され何事もスケジュールに合わせてしか動けない。外出には申請書類が必要でその都度審査に時間が奪われる。外出したいと思った時、直ぐに外出できない生活。別にそれらに嫌気がさしたという訳ではない。むしろそれらは生まれながらの習慣として当たり前のものであった。

マールは一般人の生活スタイルに無性に憧れていた。庶民を体験する機会に恵まれなかったマールはテレビや漫画、アニメが発信する一般人像(主人公)に魅せられ、強い影響を受けていた。

マールは自宅に置き手紙をしていた。一人立ちすると明記され、『仕事が決まって生活が安定したら連絡するから安心してね。』との一文を添えていた。

マールは変装のつもりで髪型をポニーテールにして結び、正装服を脱ぎ捨てた。そして憧れのルッカを真似て丸眼鏡をかける。自由になるオカネを持たされていなかったマール。出店企業の中から当日バイトの面接を受けるつもりで走っていた。マールはキャンディー屋さんや、スイーツ屋さんで働きたかったのでそのブースへと走った。

7時45分、セレモニーが終わり、ガルディア王は演説の最中だった。その隙にマールはキャンディー屋さんで面接を持ち掛けるものの撃沈。嘘にまみれた履歴書(見てすらも貰えなかった)を握りしめつつも心機一転。別のスイーツ店に走っているところでクロノとぶつかった。

クロノはルッカのブースにて実験をサポートする予定だった。クロノはルッカの家からテレポート装置のミニチュアを取りに戻っていた。大型装置を作る為の模擬機として小型のサイズを作っていたルッカだが記者からそれを見せて欲しいと頼まれていてクロノは走っていた。

クロノはぶつかったマールに謝ると急いでルッカの元へ向かった。 千年祭は開演したばかりで、まだリーネの鐘の前に人はいなかった。鐘の場所はとにかく目立つ場所であり、マール自身この場にいては見つかるリスクが高いと思い、クロノと並走しながら走った。

遠目から見ればマールは出店する関係者の仲間に見えなくもない。クロノに紛れてマールはルッカのブースへと向かった。
マールにとってもルッカを間近で観察できる丁度いいタイミングでもあった。開演と同時刻でもあり、まだルッカのファンではごった返していない。最前列でルッカの発明ショーが観られる。

程なくしてルッカのファンでごったがえしたブース。マールはルッカファンの人混み紛れて完全なるカムフラージュが成功する。

8時20分ルッカのスピーチが終了し、テレポートの実演がはじまる。クロノがテスターとして見本を見せた後、会場の中から参加者を募った。

ルッカのファン(ルッカの実験ならば殺されてもいいファン)が名乗りを上げる。
マールは目立つのを躊躇いつつも15番目のテスターとして選ばれ座席に座った。

クロノはルッカの助手としてテレポート装置に座る人々を監視していた。万が一装置が誤作動し、被験者に危険が及ぶと判断される場合、装置から被験者を引きずり離す(守る)のがクロノに与えられた役目だった。

無線機に話し掛けるクロノ。装置にテスターが入る度、装置から異臭や異音がないか等のトラブルの兆候や、テスターの落とし物はないか等のチェックをしていた。問題がないと判断する都度、それを無線でルッカに報告する。

テストでは5m離れた台にテレポートするはずだった。 マールが首にかけていた金属に問題があったのか装置が異状音を鳴らし始めた。 クロノは直ぐに異変に気付き、無線で報告した。

 

スパークが発生し、ルッカは緊急事態に対応する為、装置の電源をオフにする。しかし、スパークは止まらない。装置は電力供給を止めたにも関わらず動き続けた。会場がざわめく。

ルッカは万が一の為に用意していた斧を使い、電気ケーブルごと切断するものの装置は動き続けた。

テレポート装置が正しく機能していれば5m先の装置に瞬間移動するが、もし故障等で転送座標がずれた場合、物体は100%破壊される。瞬間移動により、光を越えた速度で空気等と重なってしまい、爆発粉々になるからである。5m先の装置は予め空間の粒子の数を限りなく0にした状態(超真空状態)にて衝突爆発を防げる仕組みになっている

実験の失敗=死
マールを座席から強制的に離そうとするクロノ。だが機器はショートし、強力なプラズマが邪魔をし、マールに近付けない。

 

マールは恐怖していた。異常な反応をするペンダントを外そうとしたとき、マールは半分の距離だけテレポートした。
正しい座標にテレポートできなかったマールは大気と重なり、瞬時に爆発し消滅する。だがマールは爆発はせず代わりに空間の裂け目(ゲート)が生まれた。
ゲートの中は薄っすらと400年前の世界が映る。クロノのいた場所からゲートまでは2.5mだった。凡そ2秒硬直していたクロノ。何が起きているか考える余裕のないクロノだったが装置を飛び越え、マールの腕を掴んだ。





~カエル視点~


 

※せっかく王族マールなのだから、現代帰還後も王族ならではのイベント欲しい
マールが家出を反省してクロノの件を親に話すと大臣の配慮にて婿候補になるかどうかを探る為に身辺調査を晩餐会にも招待される。

ルッカはその頃、山にあるゲートから400年未来に飛ぶ。温暖化の惨状を目撃して戻ってくる。戻ってくるとカラスの魔族がやってきて歴史を変えようという。歴史が大きく変わってしまうと自身も貴方も生まれなくなるかもしれないと言って説得する。

晩餐会でその事をマールに話したら、興味深く聞いている。
ついでに衛星使って森の中の歪みを発見したといい、今度極秘で調査に向かうという。
そして当日、マールがSP引き連れてついてくる。

1300年先の未来の惨状を見て対策に乗り出す国、一方で、
長寿の生命体ヤクラにゲートホルダーが取られ、



エアコン、見積り業者使っても関係ないものを押し売りされる可能性が

事件で有名人になったクロノなので記者がうろうろしている。

ヤクラがクロノに成り済ましてルッカの家に。ゲートホルダー盗む。千年祭のバリケード壊してゲートから過去へ、そして

ルッカはその頃、山にあるゲートから400年未来に飛ぶ。温暖化の惨状を目撃して戻ってくる。戻ってくると魔族がやってきて歴史を変えようという。魔族を見送り現代に戻るとクロノが


ルッカも晩餐会に呼ばれ楽しんだ後日、空間の歪みを発見するシステムを人工衛星にてプログラムし、発見する。
1300年先の未来の荒廃を他人事のようにか観測し、

てマールもクロノも入り込む余地なし。

ヤクラがクロノを誘拐して人質にとり、ルッカを操ろうとする。
ルッカは脅迫に屈せずにクロノを置いて一人でゲートから逃げる。
車で中世の時代へと

マール中世でモンスターから逃げるとき足を滑らして落ちてモンスター見失い気絶しているところを住民に発見されれて、気付いたら馬車の中だった。的な展開ありなんやな。

その晩餐会にヤクラとボッシュ

8時10分ルッカのスピーチがはじまる。
『私がテレポート装置の開発に着手したのは2年前、16歳の頃になります。元素の周期表を眺めていると閃きました。プラズマや光を元素の分類にしたとき、何処に位置されるのか、そしてそれらに引力はあるといえるのだろうかと…。仮に引力と反対の物質が世界のバランスを保つ為に引力も同じだけ存在するのならば、それは何処にあるのだろうかと。光や波は重力の影響を受けるもののほぼ直進していきます。が、そもそもなぜ直進していくのでしょうか…。現状の技術では反物質を観測することはできません。よって私は素粒子物理学の観点の外、量子力学からアプローチしました。要するに宇宙の外側があるとすれば、その対極に位置する宇宙の中にも更に宇宙の内側があるものと仮定しました。

テレポートの仕組みは宇宙の内側にいる私達が更に内側に入って更にその内側に入るようなものです。つまり内側の内側は表側であり出口にもなりうる。という意味ですね、

このテレポート装置は物質が内側世界に入っている間にプラズマ粒子でくるんで電気として飛ばすようなとのだと思って良いでしょう。 要するに電気の速度で動くようなもので、厳密にはテレポート現象ではないのです。しかし内側の世界は電気の動きを妨げるものが存在しないと思って構いません。要するに電気といえど光を越えた速度に瞬時に加速していくのです。その為出口には光を越えた速度で進入し衝突爆発してしまう問題がありました。この問題を解決する為にプラズマ

。つまり完全真空状態を作れば、その空間は衝突する物質がなく光を越える速度で突入にしても安全が担保され…



要するに大きなエネルギーで宇宙の内側に穴を開けて、その


ジナ「まあまあ、色気づっいちゃって…。千年祭だからてナンパデビュー勘違いそうそう、あの、おさななじみの発明好きな子……
 アラ、ドわすれしちゃったわ。なんていったっけ、あの子?
 そう、ルッカ! ルッカの発明、見に行くんでしょ?
 あんまり、おそくならないようにね。さ、行ってらっしゃい。