斧受け取るクロノ


ルッカ「そうね…このペンダントを使えばさっきのと同じ現象が再現できるかもしれないわね…」

ルッカはペンダントにヒモをくくりつけテレポットに乗せて起動させた。そして同じようにテレポットにスパーク現象が起きるのを確認すると紐を引っ張りペンダントをテレポットから離した。

ペンダントがゲートに呑み込まれない工夫をしたつもりだったが、紐を引っ張るタイミングが速すぎたのかゲートそのものが生まれなかった。

ルッカは波動観測装置を確認した。テレポットには波動を受けて故障する性質があり、波動を観測すると同じ波動を放出して打ち消す仕組みがあるが、その波動がゲート発生時点で特異な波をしているのを発見する。

その波動を再現するとペンダントを使わないでもゲートを開く事ができた。

ゲートにドローンを入れ安全性を確かめようとするが、ゲートは一方通行であり、ドローンは向こう側から帰ってこれない。
ルッカは元々、テレポットの小型の試作機を作っていた。もし向こう側からゲートを開いて戻ってこれるのなら、この試作機を向こう側で使えば戻れるかもしれない。ルッカは試作機を調整し、1分後に起動するようセットした。

ドローンをゲートの中にいれる。1分後に戻って来ることを確認する。
ドローンは向こう側の世界を撮影している。

ルッカ「林の中のようね…。GPSが反応してないから、地球ではないのかもしれないわ…。映像にマールの死体がないって事は多分、酸素等の安全性は大丈夫そうだけど…。
…。危険はあるかもしれないけど、マールを探してくるわ…」


ルッカ「え? クロノが行くって? 駄目よ!  どこに通じているのか判らないのよ! 」

ルッカ「私の身に何かあったらゲートを開く装置を誰が作るかって? まあ、確かにそうだけど…。」

ルッカ「判ったわ! クロノ、もし2時間しても帰って来ないなら、私も行くからね。絶対に帰ってきなさいよ!」

クロノはルッカからゲートホルダーを受け取った。

 

クロノはゲートから出た直後、茂みから三体の魔族に襲われる。


クロノは直ぐに帰って来た。

「え? 向こう側の世界には化け物がいるって? 服を着ていて独自の言葉をしゃべっていて会話が成り立たない? 何か武器になるものが欲しいって?

「私の車の中に護身用の電気銃があるから、それを持っていきなさい。あと念のためこれも持っていきなさい」

クロノは無線機と電気銃を受け取った。

「でも殺傷力はあんまり無いからね…。一応、機械が暴走した時の破壊用の斧ならあるけど…

クロノは斧を受け取った。


クロノは斧を装備しゲートへと飛び込んだ。


 

二時間」

 

やけに早い帰りね…。何が

 

マールが消失した波動